原点に戻ります。僕たちが絵や文章を書くとき、それはなにか言いたいことがはっきりどこかにあって、それを忠実に再現することだという事務処理作業的な考え方を、時には捨てませんか。 まずなにか書いてみること。描いてみること。そこに初めて世界が築かれていくのです。宇宙が広がっていくのです。大切ななにかは、作る人の思考ではなく、見る人の思考ではなく、表現そのものの中にあるのです。 本当にわくわくする芸術表現って、けっこうそういう成り立ちをしているように思います。