ゴーストバスターズは正義の味方? たとえば食卓の上になにか載っていてたとして、普通の作家のものなら、 それは間違いなく食べ物であり甘いとか苦いとか感じればいいのだけれど、 高橋源一郎さんの小説って、味の種類が全然違うし、もしかして、 それは食べるのでなく、触るものなのかもしれないし、 それどころか食べ物であるのかすら、決めかねるような、そんな小説ですよね。 でもそれがどうしてだか避けて通れないのだから、しかたない。 そんな不思議な作家に出会えたうれしさにくわえ、 ようやくそれを分かち合える場所をここにみつけて、さらにうれしい。 ゴーストバスターズは15日に読み終えました。 いやまったく、あの帯の文を見たら、こりゃもう読まなきゃいられませんよね。 感想は、ここでは長いので私のページに置きました。 よかったらどうぞ。
(97年7月)
ゴーストとは何か
(97年8月)ゴーストとは何か、とつい考えてしまうことは、 たしかに小説の感想をいうときに陥りやすい無自覚なクセかもしれません。 しかし、 ゴーストとは何かといったことを考え/語り始めるともう全く駄目だ、という書く人 がここに現れるのも、 同じように、いかにもありそうな展開だと思います。 大事なことは、ゴーストとは何かといったことをつい考え/語り始めてしまうのは何 故か、また、 そういうケリのつけかたは大変つまらない、とつい書き始めてしまうのはなぜか、 を、 はっきりさせることです。 その問いこそ、僕が思うに、『ゴーストバスターズ』の問いではないでしょうか。