1999年・私の近所外食ベスト10 1
オリジン弁当 総菜+ご飯の持ち帰り
オリジンは手作り総菜を計り売りするチェーン店。サラダ系や揚げ物を含めればおかずは30種類以上あるだろう。出来合いの弁当もある。組み合わせによって多種の野菜に海草や豆類も豊富にとれる。いつも4種類くらいの総菜に大盛りご飯を加えて700円程度だった。定番はフキとタケノコの煮物、鶏肉の味噌味炒めなど。こういうニュートラルな味のおかずと温かいご飯に、食事の普遍性といったものを感じる。2
なか卯 朝ごはんセット
関西風だしのうどんにご飯・漬物・ひじきの小鉢が付いて390円。朝5時から食べられるので、本やインターネットで思わず夜が明けて、それでも眠気より食い気を感じる時、迷わずこれを選んだ。なか卯もチェーン店だがややマイナー。東京の安いそばやうどんは私には相当まずく、ここはそれに比べたら十分マシといった程度の味だが、このセットのうどんだけは、とろろ昆布が入っているせいか味にコクが出て、それがご飯やひじきと絶妙にマッチし、うまい。朝は外でご飯ものを食べるのはなかなか難しいので、重宝する。3
某大学食堂 ピリから丼
焼き鶏肉・きんぴらゴボウ・卵そぼろの三色丼。甘いタレに唐辛子の味が効いている。学食とは概して揚げ物が多く大味なものだが、これはさほど健康に悪くないだろう。大学のキャンパスが家の近くにあるというのはいいもので、ふらりと出かけて行っては学生に紛れて列に並び、食後には図書館で新聞など読んでから帰った。本屋も中にあるし。だれかここの大学生がこのページを読んで、「ピリから丼?ウチの大学じゃないか。あ、わかった!これって、どう見ても学生じゃないのに度々見かけるから誰だろうと思ってた、あの男だ」な〜んてことにならないことを祈る。4
mini stop 幕の内弁当
腹が減った。今すぐ何か食べたい。そういう時、あまりの便利さゆえに味はさておいて選んでしまうのがコンビニである。だから弁当もサンドイッチも別にうまいわけではなく、この幕の内弁当くらいが許せる限界だった。塩味の濃いシャケと卵焼きや煮物のかけら。 mini stopを選ぶのも家のそばにあるという以外に理由はない。ただこの幕の内弁当、いつしか店頭から消えたみたいで、代わりに中華おこわのおにぎりなどもよく食べた。5
食堂<H> 野菜炒め定食
駅前商店街の中華屋。キャベツ、モヤシ、ニラなどをたっぷりこってり炒めてある。定位置で黙って客を待つお父さんが、注文を聞くやいなや、さっと鍋に油を引いて見る間にこしらえていくシステマチックな仕事ぶりを見るのも楽しい、というほどのことでもないか。仕切り屋のお兄さんがカウンターの座る位置を指摘するなど、ちょいとうるさい。6
食堂<O> 野菜炒め定食
同じく駅前商店街。学生相手なのでサービスがぞんざい。でも、野菜炒めにご飯、生卵、みそ汁がついて500円は安い。ともあれ、私は野菜炒めはよく食べます。7
回る寿司<D> ハマチ、タイ、トロ、鉄火巻き、甘えエビ、アナゴ、カンパチ、ホタテ、etc
これが130円でなく100円だったら利用頻度は倍増しただろう。しかし150円だったらほとんど行かなかっただろう。「私は寿司だけは安物を食べないと決めている」という中村敦夫氏のようなポリシーを、今度生まれて来た時は持ちたい。同じく駅前商店街。8
壱番屋 野菜カレー
カレーはどこのどんなものでも大抵うまいはずだが、我が家の近くにあるマイナーなN通り商店街のある定食屋で一度だけ試したカレーライスだけは例外だった。それはさておき。壱番屋は家から遠くてどうしても自転車で行かなくてはならないが、あのスタンダードなルーが私は好きである。大きなじゃがいも、人参、カボチャと、具もスタンダードでよい。ご飯も良質。ただし、20世紀のマイベストカレーと言うなら、郷里福井にあってつぶれてしまった一番館(やけに似た名前だが)のカレーである。懐かしい。あの店が近所にあったら、今回の一位に輝いただろう。9
スカイラーク オムライス
ファミレスってけっこう高いからなんとなく避けていたはずだが、家から最も近い食堂が実はここなので、振り返ってみればそれなりに通った。一時期オムライスにはまった。正式の名前を忘れてしまったが、酸味の効いたエビ入りソースがかかっていたと記憶する。ちなみにスカイラークのソファーとテーブルは本を読むのにちょうどよい。コーヒーも安く、お代わり自由。窓から外の景色を見ながら長居した。10
お膳屋 日替わり弁当(半蔵門)
近所に限ってベスト10を選ぶつもりが、もうあと思いつかない。いったい私は何を食べていたのか。同じ店ばかり行ったということか。仕方ないので、今年夏まで勤めていた会社の近くにある店を紹介。界隈にはランチ御用達の店がいくつかあったが、結局ここの弁当がいちばん好きだった。昼時には狭い店内に行列が出来るほどの人気。常連の客もいて、店の人はその人のおかずの好みまで知っているようだった。弁当を会社で食べるのが鬱陶しい時は、皇居脇の緑地で一人ベンチに座って食べたりした。そのまま千鳥が淵あたりを散歩したり。なんだか思い出話になってしまった。地下鉄半蔵門線3番出口から北に向かってすぐ。
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