哲学大陸・恋愛ルート

愛は実在するか

人と人の関係を抽象的な言葉で決定していくのは徒労感が漂いませんか。彼女は私を強く愛しているはずだ、とか、彼は僕の親友だろうか、とか、そういうの。
それよりも「あたしはあなたが好きです」と彼女が私あての手紙に書いたとか、「おれはおまえのことをいちばん大事に思ってるぞ」と彼は酒を飲んで叫んだとか、そういう、どう書いたのか、どう言ったのかを重要視した方がいいのです。
もっといえば、人と人の関係なんて「AくんはBさんと秋に出会って、5回デートして、東尋坊と永平寺にはドライブに行った」とか、そういう形でしか存在していないと考えたらどうでしょう。
普遍的な「ふたりの関係」なんてものが実際の交際事実とは別にどこかに潜んでいる、というのは嘘なのです。そんな仮のモデルを探しだし分析してみるのは、面白ければまあそれでいいんでしょうが、あまり役には立たないと思います。


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