■「次の詩を読んで、空欄(1)から(5)に当てはまる言葉を、それぞれの選択肢から選び、その記号を解答欄に書け」と書かれた文章が「第1問」と書かれた文字の下にあることから、受験者は「これはウィトゲンシュタイン大学入学試験問題の1問目であり、時間内にこの問題に答えるべきだ」ということを察知しなければならない。

■上に書かれた「答えるべきだ」とは、「問いに対応した正しい答を解答欄に書いた場合には、点数が与えられ、その点数の合計に応じて合否が決まるので、受験者は一般にそうすることが求められ、またそうすることを望むだろう」と言い換えられる。

■「次の詩」とは、すぐ下にある文章全体のことであり、「次の詩」というタイトルの詩のことではない。また<詩>とあるのは、「このあとに該当する詩が続く」という合図であり、該当する詩の一部をなすわけではない。

■「当てはまる言葉」とは、狭義には「出題者が当てはまると考える言葉」を指す。広義には「詩の芸術性が高まる言葉」または「詩の作者が書いた言葉」も指す。しかし、あなたが解答する時は「あなたが当てはまると考える言葉」を指す。ただし、あなたが書いた「当てはまる言葉」が「出題者が当てはまると考える言葉」と一致しなかった場合、採点の時点で「当てはまる言葉」の範疇から外れる。

■空欄(1)に当てはまる言葉は、選択肢(1)から選ぶべきであり、選択肢(2)や(3)から選んではいけない。また解答欄(1)に書くべきであり、解答欄(2)や(3)に書いてはいけない。

■選択肢から「A」の直後にある言葉を解答として選んだ場合は、解答欄に「A」と書くことがルールである。Aの次にある「B」や、その次にある「C」を書くのではない。このルールを無視して「B」や「C」と書いた場合は、「B」や「C」の直後にある言葉を選んだとみなされ、「A」の直後にある言葉が正解だったとしても点数は与えられない。

■ただし注意してほしい。ここまで述べてきたことは「ウィトゲンシュタイン大学入学試験問題」の意味を説明したものではない。「ウィトゲンシュタイン大学入学試験問題」の意味は、あくまで「ウィトゲンシュタイン大学入学試験問題」の使用にある。「ウィトゲンシュタイン大学入学試験問題」という言葉がどう使われているのかが、「ウィトゲンシュタイン大学入学試験問題」という言葉の意味なのである。<補足説明>という言葉の意味も、ここまで述べてきた文章の意味も、またしかりである。