風邪を引いたため滞在が予定より長くなった北京。外出したくても超満員の乗合バスに揉まれれば体調すこぶる悪化という状態だったので、いやでもホテルでぼんやりベッドで寝込むという日々でした。その場所が京華飯店(ジンホワホテル)です。26元(1元はおよそ14円ほど)という安さのドミトリーだったので、助かりました。部屋は数多く各国のバックパッカー(貧乏旅行者がリュックを背負うことからこう呼ばれる)が大勢いました。
僕は30人収容の大部屋でした。登り降りするたびにぐらぐらするチープな二段ベッドは背中が板張り。療養する僕には、そこはまさに野戦病院でした。
ホテルの敷地内にある食堂は安くおいしくメニューも豊富。これまたありがたいことでした。野菜や肉の炒めものが中心ですが10元足らずでご飯とともに腹一杯です。それも朝から夜中11時まで営業。ビールも冷えて2・5元。働き者の姉妹が愛想よしでまた楽しい。病気でもないのについ長くいてしまう旅人の気持ちも、よく分かります。
* 写真は京華飯店で泊まったドミトリー。毛布の中に誰かいる。